モンキ-Z50改


ご存知モンキーです。 半分土に還りかけていた不動車を仕上げました。(画像はモンキーチューニングブック掲載時のもの。) 気軽に改造できるミニバイクが好きでよく改っておりますが、そのなかでもやはり4サイクルは私のようなケチ臭いレストアラーにとっては難関です。 なぜなら、2サイクルのようにポートを削ったり、キャブを変更したり、チャンバーを工夫したりするわけにもいかず、定番の「武川ボアアップキット」「スーパーヘッドキット」なる、目のくらみそうな価格のキットにお世話になる以外に方法が無く「金をかけた奴が勝つ」というのが定説で、中には「俺のモンキーは改造費80万、最高速120キロだぜ。」という猛者もいて、真剣に会社辞めてモンキーの部品でも開発してようか思いました。 

しかし私はどうしても武川に金を払いたくないのです(笑)。 そこで、悩んだ結果、掟破りのエンジンスワップを行うことにしました。 エンジンの形状から載せられるエンジンは限られていますので、おのずからターゲットは輸出車のハンターカブCT110、このブロックをつかってヘッドをやれば....。 しかし載るのかどうかもさっぱりわからず、ハンターカブ自体乗った事もありません。 とりあえず、方々を探しまくり1ヶ月でハンターカブの事故車を発見! それも北米輸出仕様の副変速機付きです。フレームはくの字で全損。 乗ってた奴は死んだんじゃねえかとビビりながらも5000円という破格値で購入。 7500キロ走行のエンジンは程度良しですぐに火が入り一安心。 

モンキーへは簡単に載りそうで実はエンジンの幅、高さ、全長が全くちがう為かなり苦労しました。 特に狭いエンジンとタンクの間にキャブを入れるために取りまわしにはかなり苦労させられましたが、結局は12ミリ圧のアルミ無垢板からスペーサーを削り出し角度と高さを合わせて装着。 その後ヘッドチューンをしようと思っていたのですが、十分早いし乗りやすいのでそのまま乗ってしまっています(笑)。 マフラーはSRの解体車から外したスパートラップに自作とぐろのワンオフ、消音機が手元にこれしかなかったのでこれにしたのですが、本が発売されてすぐにキ〇コが製品化(パクられた!)、マフラーを釣っているステーは「美しいアルミのワンオフ」っぽいのですが、じつは危険物置き場に捨ててあったアルミフレームの自転車の後輪取りつけアームを切ったもの。 

夏場に100キロ以上で10分はしれば、ボアアップ車はオイルを吹きまくっていますが、私の「ノーマルエンジンで100キロ」はマージン十分で、長距離もらくらくです。 おまけに好燃費で気に入っています。 ハンターカブの解体車が見つかればお勧めのスワップです。 掲載誌発売後多くの問い合わせが出版社によせられ、手紙なら、という条件で直接問い合わせをもらいました。 こまかい加工手順をお伝えして全国で少なくとも11台のモンキーがスワップしました。 当たり前ですが、「壊れなくて最高!」 とのことです(笑)。


上のイエローモンキーの前に乗っていたモンキーです。 88年くらいに乗っていたものですが、はっきりいって当時は負けたことありません。 120までの加速が強烈でしたが、今はもっとすごいんでしょうねぇ。 CD90エンジンベースの106CCフルチューンです(キット自体が超レア?)。 エンジンは銃身用のガンコート、 今でこそ珍しくありませんが、ディスクのキットなんて無かったので、ホンダリードのキャリパーとローターで自作ディスク化しました。 (85年には、すでに8インチのトリプルディスク+RZ250モノサスのヨシムラ96.5ccフルチューンのモンキーに乗っていました〜(笑))  タンクはもらいもののアルミのモノですが、出所不明、ワンオフだったのかもしれません。 


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